Taishi Kamiya


Spectra of Air

  • 01 : Calm
  • 02 : Northern Nature
  • 03 : Misty Morning
  • 04 : Air
  • 05 : Drowse

Cat.No : home n020
Photography by Liam Frankland
Mastered by Ian Hawgood
label : HOME NORMAL

Spectra of Air

 
音楽を現象としてとらえてみる。

現象とは、観測可能な事実のことをいう。
現象の本質を観察する際には、それが起こるに至った相関性や因果律、
そしてパターンを構成する複雑性や予測不可能性についても
同時に思考を巡らせることが必要である。

音と音との連なりに必然性を見出すのは聴く人の心だ。
音楽が感情を呼び起こさせるのではなく、その人の経験や記憶が音を文脈化する。
だから私たちは音に風景を見るし、温度を感じもする。

神谷泰史はサキソフォンの音とわずかなフィールドレコーディングだけを素材に、
このアルバムを作り上げた。
つまり、この作品は彼の呼吸と大気の流れからできている。
頬をぴりりと刺すような冷たさ。そよぐ産毛のような柔らかさ。
持たせかけた身を心地よく跳ね返すようなしなやかさ。
昇華と減衰のスローなループ。大気の揺れが様々な情景を呼び起こす。

現象が立ち昇り消えていく ー その変化の繰り返しと重なりの中に情緒の断片を感じ、
編み上げていく力。
私たちはそれを想像力と呼んでいる。

聴くたびに多様な像が結ばれ、イマジネーションという内なる力を感じさせる音、響き。
『Spectre of Air』は現象のような音楽である。
安永哲郎
数多く存在するアンビエントミュージックの中でもサックスを基盤とした音楽に出会ったのは彼が初めてです。
単なるロングトーンでの構成ではなく、随所にちりばめられた気配りが聴き手を飽きさせません。 PCベースなのに森閑とした自然を感じさせる、そんな音楽です。
Ametsub (nothings66)
神谷くんの最近リリースされたアルバム、spectra of air 聞いてる。
空気の澄んだこの季節の夜明け前の空に凄く合う音、めちゃ良い。キメの細かい音の質感、北海道のシルキーな雪のよう。写真だけでなく紙の質感も音と合ってる。
素晴らしい贅沢。
浅野裕介 (asana)

なんか…涙出そうになる感じ…とお客様が言ってました。
そんな、言葉にならないほどぐっとくる音です。
weird-meddle record 秋庭孝宏